第二次導関数の定義を学び, 極値や変曲点との関係を学ぶ. 教科書p96-101の範囲.
関数$y=f(x)$は微分可能であるとする. さらに導関数$y^\prime=f^\prime(x)$も微分可能であれば, その導関数は $$y^{\prime\prime},\quad f^{\prime\prime}(x),\quad \dfrac{d^2y}{dx^2},\quad \dfrac{d^2f}{dx^2}$$などと書かれ, 関数$y=f(x)$の第2次導関数といい, 関数$y=f(x)$は2回微分可能であるという.
例
$\big(x^4+2x^3-3x^2+5x-3\big)^{\prime\prime}=\big(4x^3+6x^2-6x+5\big)^\prime=12x^2+12x-6$
$\big(x^2e^x\big)^{\prime\prime}=
\big(2xe^x+x^2e^x\big)^\prime=\big((x^2+2x)e^x\big)^\prime=
(2x+2)e^x+(x^2+2x)e^x=(x^2+4x+2)e^x$
定理 関数$y=f(x)$は2回微分可能であり, $y^{\prime\prime}=f^{\prime\prime}(x)$は連続であるとする. このとき,
証明 どちらでも同様に証明することができるので, $f^{\prime\prime}(a)>0$のときのみ証明する. $y^{\prime\prime}=f^{\prime\prime}(x)$が連続なので, $x=a$の十分近くでは常に$y^{\prime\prime}>0$となる. 従って, $x=a$の十分近くでは関数$y^\prime=f^\prime(x)$は増加する. $f^\prime(a)=0$だから, その前後で$y^\prime=f^\prime(x)$の符号が$-$から$+$に変わるので, $f(a)$は極小値となる.
例 関数$f(x)=2x^3-3x^2-12x$の極値を求める. $$f^\prime(x)=6x^2-6x-12=6(x-2)(x+1),\quad f^{\prime\prime}(x)=12x-6$$ である. $f^\prime(x)=0$となるのは$x=-1,2$のときである. $$f^{\prime\prime}(-1)=-18<0,\quad f^{\prime\prime}(2)=18>0$$ であるから, $x=-1$で極大値$f(-1)=-2-3+12=7$, $x=2$で極小値$f(2)=16-12-24=-20$となる.
曲線$y=f(x)$上の点$P(x,f(x))$における接線の傾き$f^\prime(x)$が, $x$の増加に伴って増加するとき, この曲線は下に凸であるという.
逆に, $f^\prime(x)$が$x$の増加に伴って減少するとき, この曲線$y=f(x)$は上に凸であるという.
定理 関数$y=f(x)$は区間$I$で2回微分可能であるとする. このとき,
曲線$y=f(x)$上の点$P(a,f(a))$を境として曲線の凹凸が変わるとき, この点$P$を変曲点という.
定理 関数$f(x)$は2回微分可能であり, $f^{\prime\prime}(x)$は連続であるとする. このとき,